原子は陽子と中性子からなる原子核と、電子をもつ構造をしています。詳しくは、原子の構造ということろで説明しているのでぜひご覧ください。今回は、その原子の種類とその違いについて説明していきます。
原子番号
原子は、原子核内の陽子と周りを飛び回っている電子の数が等しい構造をしています。このとき、原子核内に含まれる陽子の数によって原子の種類が異なります。原子核内に含まれる陽子の数を原子番号といい、例を下に示しました。
原子番号(陽子の数) | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
原子の 種類 | 水素(H) | ヘリウム(He) | リチウム(Li) | ベリリウム(Be) | ホウ素(B) | 炭素(C) | 窒素(N) | 酸素(O) | フッ素(F) | ネオン(Ne) |
電子殻
原子には、電子が原子核のまわりを陽子の数(原子番号)と等しい数の電子が回っています。電子が回る軌道を電子殻といい、電子が回れる軌道には種類と電子が入れる数が決まっています。各電子殻に入れる電子の最大数は内側から、2,8,18,32,…であり、それぞれがK殻,L殻,M殻,N殻,…となります。
電子殻 | K殻 | L殻 | M殻 | N殻 | ・・・ | |
最大電子数 | 2 | 8 | 18 | 32 | ・・・ | 2n2 |
電子配置
原子内の電子は内側にある電子殻ほど、原子核に強く引きつけられるため、エネルギーが安定となります。よって、電子は内側の電子殻から配置されます。また、各電子殻には、最大電子数があるためそれ以上の電子は配置されません。以上のような規則を守った電子の配列の仕方を電子配置といいます。
最外殻電子
もっとも外側の電子殻にある電子は最外殻電子を呼ばれ、陽子と最も遠いところに位置していることからエネルギーが最も高く不安定となります。よって、原子同士の反応や化合物をつくるときに重要な働きをします。また、このような最外殻電子の1~7個の電子を価電子と呼び、この価電子の数によってそれぞれの原子の化学的性質が決まります。下に例を示しました。
原子の 種類 | 水素(H) | ヘリウム(He) | リチウム(Li) | ベリリウム(Be) | ホウ素(B) | 炭素(C) | 窒素(N) | 酸素(O) | フッ素(F) | ネオン(Ne) |
価電子 | 1 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 0 |
閉殻
例で示したヘリウムやネオンの最外殻電子は0となります。このように最大数の電子が収容された電子殻を閉殻といいます。閉殻の原子は安定しており、他の原子などと反応がしずらく、安定な状態となります。
コメント