イオン化エネルギーと電子親和力

化学

イオン化エネルギーとは、原子を一価の陽イオンにするために必要な最小のエネルギーを言う。厳密には、原子から一価の陽イオンにするために必要な最小のエネルギーを第一イオン化エネルギー、さらに、1価の陽イオンから2個目の電子を取り去って二価の陽イオンにするために必要な最小のエネルギーを第二イオン化エネルギーという。また、最外殻電子の電子を取り去るのが一番エネルギーが低い。

電子親和力とは、原子が電子を1個受け取り、一価の陰イオンになるときに放出されるエネルギーをいう。

イオン化エネルギーと電子親和力との関係

ここで、必要なエネルギーと放出されるエネルギーについてまとめる。例として、電子一個がNa原子からCl原子に移るとする。Na原子から電子を奪って一価の陽イオンにするために必要なエネルギーは5.14 eⅤであり、Cl原子が電子をもらって放出するエネルギーは3.62eVである。化学反応はエネルギーが減る方向に進む。上記の反応では差し引き1.52 eVが必要になるため自発的には進まない。しかし、厳密にはそれぞれのイオンが近接し、引き合うことによって安定化エネルギー4.95 eVが放出される。したがって3.43 eVだけ安定化されるため、反応は進行する。

余談として例で示した反応では、不安定化の反応が進んだ後にイオン同士が引き合うことで安定化されるという流れのため、一段階目の変化は起こらないものと思える。しかし、ミクロ粒子の集団内には平均のエネルギーよりも低エネルギー状態の原子もいれば高エネルギー状態の原子もいる。この高エネルギー状態の原子が一度イオン化、さらに安定化されれば、そこで放出されたエネルギーを他の原子も受け取りイオン化されるため、自発的に反応が進んでいく。

コメント

  1. I am regular visitor, how are you everybody? This article posted at this web page is actually
    pleasant.

タイトルとURLをコピーしました