なぜうんちは臭いのか?

自分のうんちも他人のうんちも、他の動物のうんちも臭くて近づきたくなくなります。では、なぜうんちは臭いのでしょうか。色々な角度から考えていきましょう。

うんちの臭い成分と鼻の構造

 人が食べ物を取り入れると、体の小腸によって、栄養が吸収されます。その後、残った水分が大腸によって吸収されます。また、大腸にはバクテリアという細菌が住み着いており、食べ物の残りかすの餌となります。そしてバクテリアによって食べ物の残りかすはバラバラにされ、バラバラにされた残りかすは人が吸収します。この時、バクテリアによってインドール、スカトール、メルカプタンなどのガスが発生します。

 鼻の中に臭いを感知する嗅上皮と呼ばれる粘膜組織があります。この嗅上皮には臭いを感知する神経が500万個ほどあり、嗅神経細胞はタンパク質によって匂い物質と結合して臭いを感知します。

 以上から、人間は、うんちによって発生したインドール、スカトール、メルカプタンなどのガスが鼻の中の嗅神経細胞のタンパク質と結合して脳へ刺激を送るために臭いと感じるのです。

進化からみるうんちが臭い原因

 人間がうんちを臭いと感じる原因について進化という過程から考えてみたいと思います。これは、進化によって考えられる原因であるため、研究結果があるのではなく、あくまで仮説となります。

 はるか昔、人間が生物の中の頂点ではなく食糧不足に陥るような時代、もしうんちを臭いと感じない人と、感じる人の2種類の人が存在した場合、どちらが生き残ることができたでしょうか。
 うんちを臭いと感じない人では、人間のすぐ近くに落ちているうんちを食べて、満腹感を得ていると考えられます。そのため、栄養素のないうんちを食べても生命活動を維持できることはなく、繫殖が続かないと考えられます。
 一方、うんちを臭いと感じる人の場合、人間のすぐ近くに落ちているうんちを見ても臭くて食べることはできず、しかたなく遠くまでいって木の実を探すか、狩猟することによって、満腹感を得ていたと考えられます。そのため、栄養素が高い食べ物を食べることで生命活動を維持し、繫殖が続いたと考えられます。

 以上から、うんちを臭いと感じる人間の遺伝子が進化によって生存することができたと考えられます。

 

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